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フロートバルブ
フロートバルブ(Float Valve)は、液体の水位を制御し、特定の水位を維持するために使用される機械的なバルブの一種です。主に液体の供給や排水システムで利用され、水槽、貯水タンク、トイレの水タンク、ボイラー、冷却装置などさまざまなアプリケーションで見られます。以下は、フロートバルブの一般的な構造と動作に関する説明です
●構造
・フロート: フロートバルブには、浮力を持つ浮き(フロート)が取り付けられています。フロートは液体の水面に浮かび水位の変動に応じて上下に移動します。
・バルブ本体: フロートバルブには、水流を制御するためのバルブ本体があります。バルブ本体には、水を通す開口部がありフロートの位置に応じて開閉します。
・レバーまたはロッド: フロートとバルブ本体を接続するレバーやロッドが存在します。フロートの上下運動はこのレバーまたはロッドを介してバルブを操作します。
●動作
・水位が下がる: 液体(通常は水)が減少するとフロートも水面に近づきます。フロートが下降すると、レバーやロッドを介してバルブが開き、水が供給または補給されます。
・水位が上昇する: 液体が増加して水位が上がるとフロートも上昇し、レバーやロッドを介してバルブが閉じ水の供給または補給が停止します。
フロートバルブは水位を自動的に調整するため特定の水位を一定に保つことができ貯水タンクや水槽があふれないようにしたり逆に空にならないようにしたりすることが可能です。また、フロートバルブは水の節約にも役立ち、水を必要なときだけ供給することができます。
フロートバルブは、さまざまなサイズとデザインで利用可能であり特定のアプリケーションに合わせて選択することができます。
フロートバルブの耐久性について
フロートバルブの耐久性は、使用環境や材質、メンテナンスの頻度によって大きく左右される。一般的にフロートバルブは樹脂製や金属製の部品で構成されており樹脂製は耐腐食性に優れ軽量であるため水質による影響を受けにくいが長期間使用すると経年劣化によるひび割れや変形が発生する可能性がある。金属製は耐久性が高く高温環境でも使用できるが水中のミネラル成分や錆の影響で腐食しやすく定期的な点検が必要となる。使用頻度が高い場合、フロートバルブの開閉による摩耗が進みゴムパッキンやシール部分の劣化が原因で水漏れが発生することがある。特に高圧の水道設備では内部部品への負担が大きくなり耐久性に影響を及ぼす。適切な清掃と定期的な部品交換を行うことで寿命を延ばすことが可能となり通常の使用環境では数年から10年以上の耐用年数が期待される。水質の影響も耐久性に関わる要因となり硬水地域ではカルシウムやマグネシウムの付着による動作不良が発生しやすく、軟水地域ではゴム部品の劣化が進みやすい。耐久性を維持するためには、定期的な点検や適切な材質の選定が重要となり長期間安定した動作を確保するためには水質管理や圧力調整を適切に行うことが求められる。